沖縄という和名は一説には海に浮かぶ縄のような地形からきているとか。一方、琉球という古来の漢名は、竜の子(蛟)が浮かんでいるように見えることに由来しているとも。確かに、地図でみる沖縄本島は南北100kmに細長く踊るような形をしている。だが、東シナ海を小舟で渡ってきたに違いない人々は、如何に鳥瞰的な地形を知りえたのだろう…都会人には、沖縄は地名からしてそんなミステリアスな憧憬をかきたてる。
沖縄本島中部、東シナ海に面した奥納海岸は、白浜と紺碧の海に恵まれたリゾート地だ。その北端に位置する名護は、やんばる(山原)といわれるワイルドな亜熱帯樹林への玄関でもある。平地が多く河川も少ない南部に比べ、北部にいくに従い山や丘陵、河川や沢が増える。そんな緑豊かなやんばるの森を背景に、東シナ海を望む名護の丘の上にこの春、オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパがグランドオープンした。
海風に運ばれるように、ランドスケープに沿ったヤシ並木のスロープを上り、ホテルのエントランスへ。自然光の中で青々とした緑が茂るロビーアトリウムは、やんばるの森に誘われたかのよう。夜には月夜の樹林を思わせるライトアップが。このロビーの大半を、クラブラウンジが占めている。クラブルームやスイートルームの宿泊者が、朝食、ティー、カクテルなどを無料で楽しみながら寛げる特別なラウンジスペースだ。
15階建の内、14階と15階がクラブルームとなっている。通常の客室も平均約45㎡、バルコニー付きのゆったりした造りだが、クラブルームにはラウンジのほか、スパやビーチでのパラソルやデッキチェアなどの利用も無料に。角部屋の絶景が満喫できるパノラマオーシャンスイートや畳コーナーのあるスイートなどは、ファミリーやグループに人気だ。もちろん、二人だけで贅沢に過ごすのも特別なリゾート滞在にもおすすめだ。