天空から愉しむ「寂」の美

熊本県上天草市にある全11室のラグジュアリーホテル「天ノ寂」。刻一刻と移ろう海と空の景観と、波の音を遮るもののない天空から楽しむ、寂の美意識がテーマだ。客室に備えられた、かけ流しの松島温泉や海の幸とともに、天草の自然と一体となる、ゆるやかで贅沢な時間を堪能したい。

Photo   Text Rie Nakajima

熊本県上天草市にある全11室のラグジュアリーホテル「天ノ寂」。刻一刻と移ろう海と空の景観と、波の音を遮るもののない天空から楽しむ、寂の美意識がテーマだ。客室に備えられた、かけ流しの松島温泉や海の幸とともに、天草の自然と一体となる、ゆるやかで贅沢な時間を堪能したい。

  • 天空から愉しむ「寂」の美、天ノ寂 天空から愉しむ「寂」の美、天ノ寂
    その日最もおいしい旬の海鮮を、食材に最も合った調理法で味わう。
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    2階のラウンジには、国内外の作家の作品を展示。
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    木のぬくもりがあふれる幻想的なエントランス。
  • 天空から愉しむ「寂」の美、天ノ寂
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天草といえば世界遺産にも登録されるキリシタンの歴史や南蛮文化が知られているが、豊かな自然に育まれた海の幸と山の幸も魅力。夕食はダイニング「わび」にて、日本料理と鮨すしを堪能したい。近海でとれた旬の魚介を、料理人が自ら厳選し、最良の形で提供。ブランドよりも、本当においしいものだけを追求した、珠玉の一皿が味わえる。席は個室とカウンターから選ぶことができ、いずれも刻一刻と雰囲気を変える壮大な海の景色が、料理をさらにドラマチックに彩ってくれる。

景色から館内に目を移せば、地元や国内外の芸術にも触れることができる。キーホルダーや客室のオブジェは、熊本の彫刻家・上妻利弘(こうづまとしひろ)氏によるもの。ラウンジや客室は、天草出身の画家・横島庄司氏の作品が飾られている。エントランスには、スペインのアーティスト、イノクオ氏による魚のオブジェが。作家の作品でなくとも、ふとした折に、天草さらさや天草産の陶磁器など、天草のアートに出合う瞬間も楽しい。

天草の海の景色と、静寂に包まれたハイクラスな空間、地元ならではの美食、そして豊かな文化。すべてが渾然(こんぜん)一体となったもてなしが、旅の忘れがたい思い出となるだろう。ほかでは体感できない、極上の休日を「天ノ寂」で満喫してもらいたい。

●天ノ寂
TEL 0969-56-3888

※『Nile’s NILE』2024年10月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。