デンマーク映画といっても、ピンとこない人が多いかもしれないが、実はかの国は20世紀初頭には世界最大の映画製作国であった。その後、ハリウッドに勢いをそがれたが、映画への情熱が衰えることはなかった。
ビョークが主演した『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の監督はデンマークのラース・フォン・トリアーだし、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』で注目されたマッツ・ミケルセンは、デンマークを代表する映画俳優。そのミケルセン主演でアカデミー賞に推された『偽りなき者』は、地味ながら忘れられない力作だった。また日本で今年公開された『胸騒ぎ』も見応えあるホラー作品だ。
そのような背景もあってか、デンマークではホームシアターを持ちたいと望む人が多い。ヒュッゲを重んじる習慣から、リビングをそのままホームシアター化して、くつろいで映画や音楽を楽しみたいという。
しかし、リビングの状況を考えると、一筋縄ではいかない。オープンな空間でダイニングと一体だったり、大きな窓があったり、ソファや棚が置かれていたりと、音が複雑に反響したり吸収される環境で、理想的な音空間に仕立てるのは容易ではない。
そうした環境的要因に左右されず、質の高いサウンドを再現できるのが、同じくデンマークで1925年に創業したバング & オルフセンのホームシアターシステムの特徴だ。ソファの位置やサイズを変えても、板張りの床に厚いカーペットを敷いても、優れた音のクオリティーは変わらない。製品同士をリンクさせて統合したシステムを作り出すよう設計されているのだ。
例えば、テレビ「Beovision Theatre」とスピーカー「Beolab 8」を組み合わせてサラウンドシステムのホームシアターを構築したとしよう。その場合、各スピーカーが室内の音の響きを計測し、「Beovision Theatre」に内蔵されたデジタルサウンドプロセッサー(DSP)がそれらのデータを瞬時に分析する。その上で「Beolab 8」の独立したアンプに対し、それぞれに適切に制御した信号を送ることでバランスを整え、立体感のある音響を作り出す。それによって、どのような環境であっても、最新の音響設備を備えた映画館で鑑賞しているかのように、シーンに没入して臨場感を味わえる。
一人なら、自分がいる場所を最も音のいいスイートスポットに設定することができるし、家族や友人と楽しむのならば、リビング全体で自然な音の響きを感じられるよう設定することもできる。
最高のシステムでしつらえたホームシアターでなら、四方から忍び寄るホラーの恐怖も、敵の攻撃をかわしながら市街地を疾走する車のスピードもリアルに感じられる。
現在、国内のバング & オルフセンの各店舗では、迫力あるサウンドと豊かな色合いの映像を体験できる「シネマティックエクスペリエンス」を展開中。ホームシアターを想定したブースを訪れて、ぜひ自身の目と耳で実感してほしい。
●ザ・ビーズインターナショナル
バング & オルフセン正規輸入販売代理店
TEL 03-6303-3881
※『Nile’s NILE』2024年7月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています