時を超えて残り続けるもの

「家を造るときに初めにするのは、クライアントとの雑談です」そう語るのは、主に住宅の設計・建築を手掛ける井上洋介建築研究所の井上洋介さん。「予算や具体的なイメージを話し合うのは後。まずはその人の人となりや暮らしぶりを知るところからです」。一体、井上さんが建築を行うプロセスはどのようなものなのだろうか?

Photo Masahiro Goda, Yutaka Suzuki  Text Mizuki Ono

「家を造るときに初めにするのは、クライアントとの雑談です」そう語るのは、主に住宅の設計・建築を手掛ける井上洋介建築研究所の井上洋介さん。「予算や具体的なイメージを話し合うのは後。まずはその人の人となりや暮らしぶりを知るところからです」。一体、井上さんが建築を行うプロセスはどのようなものなのだろうか?

井上洋介建築研究所

井上洋介建築研究所
1966年、東京都生まれ。京都大学工学部建築学科を卒業。坂倉建築研究所を経て、2000年に井上洋介建築研究所設立。「人に愛され、長く使われ、静かにその土地になじんでいく住宅」をポリシーに、主に戸建ての住宅建築を手掛ける。好きな映画はロベール・アンリコ監督の『冒険者たち』(1967年)。 東京・江古田にある井上さんの事務所は、仕事の資料や読みかけの小説、飲み途中のコーヒーなど、ふだんの活動の様子が色濃く表れていた。
「下北沢の家」。1階階段ホールのコンクリート壁には、表面の凹凸が陰影を落とし、唯一無二の表情を演出している。
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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。