3月12日(現地時間)に行われた、第95回アカデミー賞セレモニー。盛大さを取り戻した映画界最大のイベントで、ひときわ輝く存在があった。
例年、ノミネートされた作品や俳優たちに負けず劣らず注目されるのは、セレモニーで振る舞われる赤ワインと白ワイン。この1年間スクリーンで活躍した監督や俳優たちが集うドルビーシアターで、そのグラスに注がれたのは、クラレンドルの「ボルドー・ルージュ」と「ボルドー・ブラン」だった。
この赤ワインと白ワインを手掛けるドメーヌ・クラレンス・ディロンの会長兼CEOであるルクセンブルク大公国ロベール皇子もまたこの日、良き友人であり、アジア人として初めてアカデミー主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーと乾杯していた。
クラレンドルは、アカデミー賞のセレモニーで唯一注がれる赤ワインと白ワインであるだけでなく、ガバナーズボールでのアフターパーティーなど関連イベントをも独占。さらに、アカデミー映画博物館の公式ワインパートナーには、同様にドメーヌ・クラレンス・ディロンが手掛けるシャトー・カンテュス、シャトー・オー・ブリオンとともに指名されている。
このクラレンドル、銘醸地ボルドーのワインとはいえ耳慣れないかもしれない。しかし、シャトー・オー・ブリオンは、ワイン通でなくともご存じだろう。ボルドーの7500の生産者と1万を超えるワインからたった五つのシャトーが選出された「1855年メドック格付け」。その一角に君臨し、現代の伝説とも評されるシャトーだ。