東京大学の学生が1979年に創設した「東大螢雪会」は、一貫してマンツーマン指導にこだわる塾である。受験事情や、受験をする子供たちの環境は様変わりしているが、39年という長きにわたり高い実績を保持し続けている。苦手科目をピンポイントで攻略できる単科生コースは他の予備校や塾に通いながらでもプラスできるとあって人気だが、新たなニーズにも応えている。
「親御さんからの要望もあり、より手厚い指導を行う制度を再構築しました。4科目以上、週8時間以上の授業を受けている生徒さんを本科生とし、年間学習計画表を作成して進捗管理を行います。とはいえ、いつからでもスタートできます。さらに担任が月例面談をして、結果をご自宅に報告。塾に預けっぱなしでどうなっているのかわからないという親御さんの不安も解消でき、もちろん生徒さんの成績も上がっています」とは代表の栃木拓郎氏。
高卒生の場合、春から予備校に通っているが、模試の成績がなかなか上がらないという相談が一番多いという。
「面談すると、いろはの部分、つまり、勉強の仕方が間違っているのです。例えば、夏休みのタイミングで当会に入られて、マンツーマンによる指導を受け、次の入試で合格を勝ち取るケースも数多くあります。勉強の仕方を指導できるのは豊富な経験と指導力を持つ師ならではと自負しています」
東大の2年生の時にキャリアをスタートし、卒業後そのままプロ講師になった藤堂嘉章氏は英語を担当。単語や熟語は英語の力の根本で、地味な暗記を継続できるのは個別指導ならではという。
「生徒さんによっては暗記だからと甘く見てしまいがちなのですが、そこを週に1回、講師がチェックすることで確実に力をつけることができます。文法は納得がいくまで説明していますが、『わかった』という感覚を積み重ねていくと成績向上につながります。英語の学習はマンツーマン指導が効率的かつ効果的なのです」
東大螢雪会には他校で経験を積んできたプロ講師も多く、化学・物理・数学担当の小林和宏氏もその一人だ。某医系予備校での集団授業から少人数、マンツーマンまで、40年以上のキャリアを持ち、「小林先生に我が子もぜひ見てもらいたい」と親子2代にわたる教え子もいる。
「目の前で問題を解いてもらったほうが改善すべき点は見つけやすい。ノートに何を書いているのかをチェックしながらフィードバックしていくのが最も効果的です。それができるのは、マンツーマン指導だからこそ。講師としてもその良さを実感しています」(小林氏)
講師の層の厚さ、指導技術には定評があるが、それはそのまま合格実績につながっていると言える。どこにいても同会の授業を受けることができるオンライン授業も好評で、今年はマレーシアで受講していた生徒が日本の私立医大の帰国子女入試で合格を勝ち得ている。さらに、オンラインによる授業を学校や塾といった法人に提供する「東大螢雪会PLUS」もスタート。すでに東北の私立校で導入されている。
受験生はもちろん、小学生から社会人まで、いつでも入会でき、すぐに授業をスタートできる点も魅力である。特筆すべきは、最も難しいとされる医学部受験で輝かしい実績を残していること。設立当初から変わらない志を保ちながら、時代のニーズに合わせ進化している。歴史と伝統はこうして受け継がれていく。
合格実績 平成25~29年度
<国公立大医学部>
東京大(理Ⅲ)、東京医歯大、北海道大、東北大、千葉大、筑波大、秋田大、山形大、群馬大、富山大、金沢大、福井大、信州大、三重大、鳥取大、熊本大、大分大、鹿児島大、福島県医大、京都府医大、防衛医大等
<私立大医学部>
慶應大、自治医大、東京慈恵会医大、順天堂大、日本医大、国際医療福祉大、杏林大、昭和大、東京医大、東邦大、日本大、北里大、東海大、東京女子医大、獨協医大、帝京大、埼玉医大、聖マリアンナ医大、岩手医大、東北医薬大、金沢医大、愛知医大、藤田保健衛生大、大阪医大、関西医大、近畿大、兵庫医大、川崎医大、久留米大、産業医大、福岡大等
<その他学部>
東京大、京都大、一橋大、東京工大、北海道大、東北大、電気通信大、東京学芸大、東京農工大、首都大東京、横浜国大、横浜市大、千葉大、筑波大、帯広畜産大、宇都宮大、埼玉大、信州大、山口大、琉球大、慶應大、早稲田大、上智大、国際基督教大、明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大、東京理大、明治学院大、学習院大、国学院大、成蹊大、成城大、駒澤大、専修大等
●東大螢雪会 0120-3150-54
※『Nile’s NILE』2018年1月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています