完璧の向こう側を目指す

受け継がれる「妥協なき もの作りのスタンス」。臨場感あふれる音を、自宅に居ながらにして何度でもよみがえらせる。

Photo Takehiro Hiramatsu(digni) Text Yasushi Matsuami

受け継がれる「妥協なき もの作りのスタンス」。臨場感あふれる音を、自宅に居ながらにして何度でもよみがえらせる。

人生に豊かさをもたらす品々には、ある共通の特質を見いだすことができる。創り手が最高を目指し、技術と情熱を惜しみなく注ぎ込んでいること。美術・工芸品、車、タイムピース、ワイン、料理……、投資に値する価値がそこに息づいている。

オーディオも、そんな一つに数えられるものだ。コンサートホールやライブ会場で体感する以上に臨場感あふれる音を、自宅に居ながらにして、何度でもよみがえらせる贅沢。その感動を追い求める世界の富裕層から圧倒的な支持を集めている日本のオーディオブランドがある。それがオーディオ・ノートである。

フラッグシップパワーアンプ「Kagura」と、ミドルクラスパワーアンプ「Kanon」
音楽を聴きながら、そこに歌い手や演奏者が見えてくるかのような、究極の音が心を揺さぶる。
(左右)フラッグシップパワーアンプ「Kagura」14,806,000円
(中央)ミドルクラスパワーアンプ「Kanon」8,250,000円

同社は、世界中のオーディオ愛好家から、銀の匠を意味する「シルバースミス」の異名でリスペクトを浴びた、故近藤公康氏によって1976年に設立された。

CBSソニーの1期生として録音機材の開発に携わった後、自身の理想とする音響機器を追求するべく独立。全ての金属の中で最も導電率が高く、心地よい響きを持っている銀に着目し、従来の銅に替わり世界で初めて純銀を採用したトランス、ケーブル、コンデンサーなどを相次いで開発、画期的な音質向上を実現させる。「シルバースミス」の呼称は、ここに由来する。

銀の採用のみならず、オーディオ・ノートは、音質に徹底的にこだわったハイレベルのオーディオ製品を世に送り出していく。

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。