さて、肝心の料理の概要をお知らせしよう。まずはシャンパーニュに合わせて、キャビアやフォアグラをふんだんに使ったアミューズブーシュ4種。一つ一つが個性豊かな味わいなのはもちろん、その美しさには目を見張る。そしてグラニテとパールタピオカを添えた生ガキ。ここまでがアミューズと、なんともラグジュアリーだ。前菜は帆立貝のマリネから始まり、魚料理にクエのロースト、オマール海老のクルスティアン、アワビのスモークと続く。
メインはマリネしたあか牛の炭火焼きにロメインレタスのソテーを添え、オリーブとミントのソースで爽やかに仕上げたもの。一皿一皿が芳醇でありながら、どこかに、キリッと酸味を効かせた、まさにフランスらしい味わいが印象的だ。食後の満足感がいかに豊かなものであったかは想像に難くないだろう。
「ここで終わり、完璧ということはなく、あくなき追求を目指す」ことを師から学んだ二人によるコラボレーションは、いつまでも口福な余韻を残してくれた。
●MUNI ALAIN DUCASSE
TEL 050-3503-5629