帝国劇場、日生劇場、東京宝塚劇場など……名だたる多くの劇場が立ち並び、日本のエンターテインメントの中心地でもある日比谷。そんな劇場文化の聖地で、劇場の舞台美術────〝ステージアート〞をデザインコンセプトにしたホテルがある。メルキュール東京日比谷。その地下1階にあるのが、フランス語で「シーン」を意味する名を冠するレストラン・カフェ&バー「ラ・セヌ」だ。
地下でありながら自然光の入る吹き抜けの高い天井には、パリ・オペラ座のトップダンサー「エトワール」たちが舞い踊る軌跡を表現したオブジェが。洗練されたデザインの店内に一歩足を踏み入れれば、暖かな照明に照らされて、まるで舞台の主人公になったような気分になれる。この空間での優雅なひとときは、人生というドラマのなかの大切な一つの「シーン」になること間違いない。
そんな同店で提供されるメニューは、「ACT1(第一幕)アミューズ」、「ACT2(第二幕)アペタイザー」など、コースを舞台になぞらえた遊び心いっぱいの魅力的なラインアップ。写真の初夏の季節限定メニューは、フルーツの香りとスパイシーなハーブのアクセント、食感の楽しさが特徴。アオリイカ、とうもろこし、メロンなど、旬の素材をふんだんに使った料理を目で見て香りと舌とで味わうと、心まで満ちていく。また、バータイムには季節限定サマーカクテルも。レモンやミントを使用した爽やかな味わいを、ぜひ夏に楽しみたい。
メルキュール東京日比谷
TEL 03-3503-5051
※『Nile’s NILE』2024年7月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています