山田チカラ 山田チカラ
昭和時代を過ごした静岡では、おでんがおやつでした。駄菓子屋の店先で売っていて、牛スジや卵、ジャガイモが1本50円くらい。昔、東京でもんじゃが子供のおやつでしたが、同じような感覚で静岡ではおでんでした。学校の帰り道に、友だちと一緒に駄菓子屋に寄っては食べていました。父親は蕎麦が好きだったので、外食といえばざる蕎麦を食べに行く程度でした。そのせいか、今でも蕎麦はよく食べます。
平成に料理人になってから食べて衝撃を受けたのは、フォアグラです。働いていたレストランで、味見としてフォアグラのテリーヌの端っこを初めて食べて、ものすごくおいしくてびっくりしたことを覚えています。それ以来、フォアグラのとりこになって、積極的に味見をさせてもらっていました。
最近では、海外に行った時に外食する機会が多くて、その国々のおいしいものを食べています。特にニューヨークはすばらしくて、店づくりも料理もサービスも面白いですね。中でも勢いを感じるのは、新しいスタイルの韓国料理。今、そうしたヌーベルコリアンというようなスタイルがニューヨークでは、ものすごいブームなんですよ。日本の若者も、海外でいろいろな “和食”の要素を取り入れた “ヌーベルジャパニーズ”をやったらはやりそうだな、なんて思っています。東京でも興味があるお店には、ジャンルを問わず食べに行って勉強しています。
●山田チカラ 山田チカラ
山田チカラさんの想う「令和の味」
驚きの原点