鳥取市内で鰻・郷恩料理「梅乃井」を営み「惣和会」の会長でもある宮﨑博士さんが「神様です」と、「わかさ29工房」の河戸健(かわとつよし)さんを紹介してくれた。
その道50余年の猟師にして、同工房の代表だ。この日、捕獲したばかりの鹿をつるし、包丁を熱湯消毒しながら素早く部位ごとに切り分け、わずか30分程度ですべての肉を冷凍庫に収める。速いが、美しい。まさに神業だ。
「速くないとせっかくの肉がダメになる。ハンターには、仕留めた後の処理の仕方もきちんと教えています」と河戸さん。その実力とこだわりは、何より肉に表れる。
「ジビエは苦手というお客様も、河戸さんが処理したものを食べると、ガラッとイメージが変わります。臭みがなく、柔らかい。こんなジビエは初めてだと驚かれる方も多いですよ」と宮﨑さんも絶賛する。