東伯郡北栄町(とうはくぐん ほくえいちょう)、大山の麓に位置するこの地で、もともとの肥沃な黒ぼく土に、こだわりの有機肥料を加えた土で農業を営んでいるのが、むらおかファームの村岡武士さんだ。
「父がこの地で農業を始め、私の代になって独自の土作りを始めました。15年かけて作ったこの土を生かすべく、隔離ベッド栽培を取り入れながら、トマトを中心に個性ある野菜を作っています。
隔離ベッド栽培とは、土をビニールシートで包んで地面から切り離した状態にします。特にトマトは外の水を吸うと味わいが落ちるので、それを防ぐため、土を“隔離”して、水やりの調整をします」
多くの有機質を含んだ肥沃な“黒ぼく”に村岡さんは、こだわりの有機肥料を配合。具体的には、鰹の身の粉末、蟹殼、サンゴ、海藻の粉末、わかば(動物の血や羽根)、海鳥のふんなどだ。