すると突然、青い炎が立ち上がる、ヒレ酒を作るパフォーマンスに、一同盛り上がる。さて、ここからは焼きふぐが続く。身皮、とおとおみ、腹身、厚身皮と、それぞれに、異なる香辛料をまぶして、直火でこんがりと、中はジューシーに焼き上げる。こうした経験は初めてで、ヒレ酒も一層進む。そしてお決まりのから揚げ。こんなにいただいた上に、と、思うが、これはまた別格の美味しさ。さらに、上身の焼き物、白か黒のうぐいすの焼き物と続く。どの部位もが食感も味わいも違うので、飽きるどころか、ふぐに対する探究心がますます湧いてくるからすごい。
続いて山北だししゃぶしゃぶ。鰹節たっぷりのだしで、上身をさっと火を通し、椀もののようにいただく。ふぐ×かつおだしで旨みが何乗にもなり、陶然とする。てっちりであら身の部分をいただき、これで、余すことなく一尾の部位を堪能したことになる。てっちりの残りだしではなく、別にとったふぐのスープで炊いた雑炊で締めれば、なんと幸せなことか。
「人形町 喜見」のふぐが、いかに、一般的なふぐ店のそれと違うかが充分おわかりいただけただろう。あとは、電話をして席をとるだけだ。ふぐの世界を広げてくれることは間違いない。
「大阪とらふぐの会」“人形町 喜見”
中央区日本橋人形町1-5-5 芳町ビルB1F
TEL 03-6810-9337
営業時間 火曜、土曜 18時一斉スタート(時間の相談可)
コース 40,000円