そのシャンパーニュは、勝利と栄光に酔いしれるときにこそふさわしい。モータースポーツ愛好家であり、航空工学にもたけたCEO、アレクサンドル・メアが、「特異まれな優美さを持ったシャンパーニュ」、「挑戦者や変革者のように日常を抜け出したシャンパーニュ」を目指して生み出したシャンパーニュ カーボン。フランスのヴァレ・ド・ラ・マルヌ、シャンピヨン村で5代にわたり100年以上高品質なワイン造りを続けてきた家族経営の造り手、シャンパーニュ ドゥヴァヴリーから生まれたシャンパーニュブランドだ。
その精神を象徴するのが、職人が21の工程を経て、1週間がかりで製造するカーボンファイバー製のボトルである。そして伝統と革新がなせる高貴でエレガントな味わいは世界の愛好家を魅了。2017年のモナコグランプリからフォーミュラワン・オフィシャルシャンパーニュに選出され、2020年まで表彰台で振りまかれてきた。
このシャンパーニュ カーボンから、ひときわ明るく華やかに輝く、朱色のカーボンファイバーボトルに包まれた新作がリリースされた。近年まれにみる優良年だった2008年に収穫されたグランクリュを厳選し、13年間の熟成を経て2021年7月にリリースされた「シャンパーニュ カーボン ミレジム 2008」。朱色のボトルは、力強く凝縮されたブドウから造られ、長期熟成されたシャンパーニュにふさわしい色合いとして新たに作られたものだ。オランダ、ザントフォールト・サーキットで開催される予定だった2020年F1グランプリでのデビューは残念ながらコロナ禍により見送られたが、満を持して、一般向けに発売が開始されたのだ。
鮮烈なボトルのみならず、グラスに注いだとき、「シャンパーニュカーボン ミレジム 2008」はその真価を発揮する。黄金に光り輝く、きめ細かでゴージャスな泡は、花嫁のブーケのように繊細でやわらかい。口に含むとビロードのようになめらかで、複雑なニュアンスが折り重なり、卓越したオーケストラの演奏のように完璧なバランスを保ったフレーバーが舌を愛でる。熟したフルーツやナッツの香りが美しい余韻となって後をひく。
シャンパーニュ カーボンは品質にこだわるために最も優れたテロワールに限定している。コート・ド・ブランのグランクリュ、アヴィズ村、シュイィ村、オジェ村から最高級のシャルドネを、モンターニュ・ド・ランスのグランクリュ、アイ村から最高級のピノ・ノワールを、ヴァレ・ド・ラ・マルヌのプルミエクリュからピノ・ムニエを厳選。伝統の技術によってバランスの取れたアロマを引き出し、一切妥協のない高品質なシャンパーニュを生み出している。
高貴でエレガントなだけでなく、挑戦者や変革者にこそふさわしい、孤高のスピリットによって生み出された勝利のシャンパーニュ。この上ない祝福に、あるいは心身を鼓舞したいときに味わってもらいたい。
●マーカムインターナショナル TEL03-6231-1370
※『Nile’s NILE』2021年9月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています