「特に甲州ワインは、甲州種という日本固有のブドウ品種から作られた、他のワインとまったく違う個性を持ったワインです。繊細ですっきりした味わいと、爽やかな柑橘系の香りが特徴です」
ちなみに、林氏のお気に入りワインは、メルロ種などを使用した赤ワイン「あけの」。
「よく友人の家に持って行くのですが、そこにいた誰もが『こんなに素敵なワインが日本にあるなんて』と心底驚き、喜んでくれるのがうれしいですね」
地元の生産者ともつながりの深い林氏は、彼らがいかに協力し、ワインの質の向上に励んでいるかも知っている。生産者同士のつながりの深さも、山梨ワインに特別感をもたらしている、と林氏は言う。
「東京からわずか1時間半の地に、豊かなブドウ畑が広がるすばらしい風景があることもよく驚かれますね。山梨のワイナリーは雰囲気のいいところが多く、試飲システムが整っています。ワイナリーの風景や現地の人と触れ合うことで、さらに山梨ワインの魅力が体感できます。ぜひ一度、訪れてみてくださいね」
※『Nile’s NILE』2021年4月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています