偉大なる「ロゼ」の200年

200年前、ロゼ シャンパーニュに革新的なブレンド法をもたらしたのが、「ラ・グランダム(偉大な女性)」と呼ばれたマダム・クリコだ。生きるよろこびに満ちた大胆さと自由な想像力で人生にサプライズを与えること、そして人生を愛する心を届けること。そんなヴーヴ・クリコの精神は、マダム・クリコから始まっている。

Text Rie Nakajima

200年前、ロゼ シャンパーニュに革新的なブレンド法をもたらしたのが、「ラ・グランダム(偉大な女性)」と呼ばれたマダム・クリコだ。生きるよろこびに満ちた大胆さと自由な想像力で人生にサプライズを与えること、そして人生を愛する心を届けること。そんなヴーヴ・クリコの精神は、マダム・クリコから始まっている。

ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム ロゼ2006
ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム ロゼ2006

かつて、ロゼ シャンパーニュはエルダーベリーの抽出物を混ぜる着色法によって製造されていた。これに満足しなかったのがマダム・クリコだ。

「ワインは口も目も喜ばせるものでなくてはいけない」。こう書き残した彼女が、1818年に編み出した画期的な赤ワインによるブレンド法は、現在までほとんどのロゼ シャンパーニュに採用されている。赤ワインを、無発泡の白ワインとブレンドするというものだ。

ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2006
ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2006

赤ワインにはマダム・クリコのお気に入りだったシャンパーニュ地方のブージー村の葡萄が用いられた。史上初のブレンド法によるロゼシャンパーニュ、ヴーヴ・クリコ ロゼは、伝統を打ち破り、豊かな感性でひねりの利いた革新的な創造を実現する、ヴーヴ・クリコのきらめくような個性を象徴する存在となった。

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ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。