ボディーの96%にアルミを使用することで、軽さを極めたA110。今回の試乗に用意されたGTの車体総重量は1130kg。よりストイックなスポーツ性を追求したSでは1110kgと、圧倒的な軽さとなっている。そして、十分なダウンフォースが得られるよう計算を尽くした設計により、スポイラーなどのエアロパーツなしの状態で、GTで250km/h、Sでは260km/hの最高速度をたたき出す。
一般道ではそうしたポテンシャルの高さを実感するのは難しいことではあるが、それだけの余裕があればこそ、高速道路や峠道でも安定した走りができるのは、言うまでもない。試乗を終えた参加者の方々に話をうかがってみた。
「竹岡さんが、車の重心が自分のすぐ左脇にあるのを感じる、とおっしゃっていた意味がわかりました。このコーナリングの感覚は、サーフィンやスノーボードに近いかも」
「馬力頼りでない軽さゆえの速さを初めて経験しました。しかも、軽いだけでなく、バランスがいいから安心してアクセルを踏み込めました」
「今回はオートモードで走ってみたんですが、車の方が自分の運転に合わせてくれているような感じがしました。だから、コーナリングでもハンドル操作に集中できました」
フランスの国土は、パリは盆地でなだらかな地形であるが、周囲はアルプス、ジュラ、ピレネーと高い山脈に囲まれて、全体としては高低差の大きい地形。そんな環境で磨き上げられた性能の高さは、似た地形を持つ日本に合わないはずがない。
試乗はサーキット走行の経験のない方も含まれるため、ペースカーの先導で行われたが、クローズドなコースだから可能となったアグレッシブな走りで、A110の特徴と魅力を存分に感じることができたに違いない。吹き抜ける春風とともに。
A100R 期間限定で受注開始
アルピーヌF1チームが開発に携わったエアロダイナミクスや、多数のカーボンパーツの採用による大幅な軽量化、ハンドリングのレベルを大きく引き上げる専用シャシーなどにより、ラインアップ中最もラディカルな走行性能を備えたA110 Rの受注がスタート。カタログモデルとして今後も継続的に販売されるが、年間生産台数が限られることがら、日本導入台数に応じて、期間限定で購入申し込みを受け付ける販売方法となる希少なモデルだ。
販売方法:5月7日(日)までアルピーヌ正規販売店にて購入申込みを受付け、申込みが販売台数を超えた場合は抽選。
販売台数(今回受注台数):14台
価格:15,500,000円
●アルピーヌ コール
TEL 080-0123-8110