ツウ好みの選択肢
質実剛健な実用車のイメージが強い、フォルクスワーゲン(以下VW)。トゥアレグは、そんな世の期待にそぐう実用性を継承しながらも、VWが描く高級車像、SUV像を明確に打ち出したモデルだ。
アグレッシブなデザインが蔓延するなか、トゥアレグのプレーンなスタイリングはとても新鮮に映る。VWのフラッグシップ・サルーン、フェートンや姉妹車のポルシェ・カイエンと巧みにコラボレーションすることで、価格的にはリーズナブルでも高性能かつラグジュアリーなSUVを構築している。
ふんわりとした乗り味と、安定した高速性能、悪路走破性まで兼ね備えたエアサスペンションが用意され、4WDシステムは、4×MOTION(フォーエックスモーション)と呼ばれるVW独自のフルタイム方式。これらのメカニズムは、世界中あまたのSUVと比べても見劣りしない。自己主張は控え目に、だけども性能には妥協しない、ツウ好みの選択肢として光る存在だ。
エンジンは、4.2リッターのV型8気筒と3.6リッターのV型6気筒の2種。インテリアはレザーシートとウッドパネルが施され、上質な雰囲気。またメーター周りには、時刻、瞬間・平均燃費、平均速度、外気温、車両状態などを表示する“フルカラー マルチファンクション インジケーター” を装備。フルカラーの大きめな画面でわかりやすい(いずれもV6はオプション)。V8は275/45 R19のスチールラジアルタイヤ、 9J×19のアルミホイールを装着。ヘッドライトはウォッシャー付きで常に良好な視界を確保する。