ライバルは日本の大型SUV
そんな鼻息の荒いGMが日本に持ち込んだのが、キャプティバ。「トヨタ・ヴァンガードなど国際の大型SUV愛好者をターゲットに攻めていきたい」と言うだけあって、走行性能、機能性、経済性、そして豊富なオプションと、力の入った内容だ。
ボディサイズは全長×全幅×全高=4690×1850×1790mmと、やや大きめだが手頃感のあるもの。ホイールベースは2710mmとたっぷりしており、室内は広々感がある。特徴的なのは3列シートを採用した7人乗りであることで、荷室の床からワンタッチで起き上がる収納式のサードシートは、クッションもたっぷりしており、足下にも意外にスペースが。乗り降りも苦労がなく、しっかりした設計の成果がみてとれる。
エンジンは2.4リッター4気筒で、燃費とパワーの両立をはかる可変バルブタイミング機構つき。最高出力は167ps、最大トルクは230Nmで、6段オートマチックトランスミッションを介して前後の車輪を駆動する。4WDシステムは、走行状況に応じて前後への駆動力配分を変えるオンデマンド型。高速巡航時などは前輪100%で、オフロードなどは50対50まで自動的にトルクが配分される。
どこでも快適な4WD型SUVというのはキャプティバの特徴のようで、舗装路面での走行安定性を高めるESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)やブレーキの踏み込み量が足らないと車両が判断したときは自動的に制動力を高めるブレーキアシスト、横転を防ぐアンチロールオーバープロテクション(ARP)などが標準装備となる。オフロードの面では、急勾配の斜面を降りるときに車両が自動的にブレーキをかけるヒルデセントコントロールも装備されている。