燃費にもすぐれる 上級セダン、アウディA6

Text Fumio Ogawa

ビジネスエリートに乗ってもらいたい最先端セダン

新しいグリルに新しいヘッドランプ。新しい世代のアウディの顔つきが与えられた新型A6。
新しいグリルに新しいヘッドランプ。新しい世代のアウディの顔つきが与えられた新型A6。

アウディA6は、メルセデス・ベンツEクラスやBMW5シリーズをライバルに持つ、アッパーミドルクラス。新型A6が2011年8月23日よりアウディジャパンの手で日本発売開始された。軽量化されたボディに、低燃費エンジンを搭載している。

アウディA6は、余裕あるサイズのボディに、「クワトロ」と名付けたフルタイム4WDシステムや、デュアルクラッチシステムを採用したSトロニック・トランスミッションを搭載。ライバルに比べて、より技術的先進性を前面に押し出しているのが特徴。

とりわけ新型A6は、見えないところにも凝っている。スチール素材とアルミニウムパーツを組み合わせた複合材をシャシーに使用、走行性能を向上させるとともに、先代より30kgの軽量化を実現し、好燃費を喧伝している。いってみれば最先端の自動車テクノロジーのショーケースだ。

「従来よりプレスティッジ性が向上すると同時に、革新的技術が多く盛り込まれています。それで環境性能が高まり、動力性能と両立しているのが新型の特徴です。革新性でもって社会のリーダーとなるべき、新しいビジネスエリートに乗っていただきたいと考えています」と、アウディ ジャパンのマーケティング担当者は語っている。

新型A6に盛り込まれた 燃費重視の先進技術の数かず

(上)全長5m近い余裕あるサイズのボディを持つ。ロングルーフに加え傾斜角のついたリアウィンドウのせいで、トランクが短く見えるのもA6のデザイン上の特徴。(下)3.0 TFSIクワトロに搭載されるスーパーチャージャー付き3リッターV6エンジン(220kW)。フルタイム4WDのクワトロと組み合わせられる。
(上)全長5m近い余裕あるサイズのボディを持つ。ロングルーフに加え傾斜角のついたリアウィンドウのせいで、トランクが短く見えるのもA6のデザイン上の特徴。(下)3.0 TFSIクワトロに搭載されるスーパーチャージャー付き3リッターV6エンジン(220kW)。フルタイム4WDのクワトロと組み合わせられる。

新型A6はまずセダンが発売される(ステーションワゴンの登場は、この先になる予定)。ラインナップは2つのモデルで構成される。ひとつは、150kWの最高出力と280Nmの最大トルクを発生する2.8リッターV型6気筒エンジン搭載の「2.8 FSIクワトロ」(610万円)。その上には、スーパーチャージャー搭載で、220kWと440Nmを発生する3リッターV型6気筒エンジン搭載の「3.0 TFSIクワトロ」(835万円)が位置する。

2つのモデルともに、フルタイム4WDシステムであるクワトロ搭載。アウディの場合、伝統的に4WDシステムをオフロードでなく、高速道路などでの走行安定性の向上を目指して採用してきた。新型A6では、後輪により多くのトルクを配分することで、スポーティな走行を実現。さらに、コーナリング時に四輪の駆動力をコントロールして、よりスムーズで安全な操縦性を確保するトルクベクタリング制御を組み込んでいるのが特徴だ。

2つのエンジンのうち、A8やA7スポーツバックにも搭載されたスーパーチャージャー付きの3リッターV6は、パワーと燃費の両立をはかっている点でとくに注目だ。従来のV8なみのトルクとパワーを持ちながら、燃費経済性にすぐれる。排気量を小さくすることから、アウディではこれをダウンサイジングコンセプトと呼んでいるが、その理念が具現化している。燃費経済性の面ではもうひとつ。新型A6ならではの技術がある。エンジンやトルクの制御プログラムを変更する「アウディ ドライブセレクト」に、燃費重視の「効率」モードが設定されたことが挙げられる(3.0 TFSIクワトロ)。運転席から「効率」モードを選択すると、早めのシフトアップなど、燃費を重視した走行をするようになる。

快適性が増しているいっぽう 操縦すると楽しい上手な設定

アルミ合金などを積極的に使い軽量化がすすめられたのも新型A6の特徴。このような技術的先進性を前面に出すのがアウディの魅力。
アルミ合金などを積極的に使い軽量化がすすめられたのも新型A6の特徴。このような技術的先進性を前面に出すのがアウディの魅力。

少し角張った新しいデザインのフロントグリルが新型A6の特徴。それ以上に新しいと思えるのは運転感覚だ。従来に比して快適志向が強くなった印象で、より多くのひとがドライブを楽しめる設定だ。A7やA8といった高級市場向けの上級モデルと共通する特徴で、一部のスポーティ志向のドライバーのためのクルマでなく、リラックスして操縦できる設定だ。

新型A6には、150kWの2.8 FSIクワトロと、220kWとよりハイパワーの3.0 TFSIクワトロが設定されている。2つのモデルを乗り比べると、2.8 FSIクワトロはややおとなしい性格。けっしてパワー不足ではないが、加速性より安定性を求めるユーザーにより向いているモデルといえる。その一方で、3.0 TFSIクワトロはパワフル。アクセルペダル踏み込み量に敏感に反応して、力強い加速を見せる。エンジンはごく低回転域からたっぷり力を出す、すばらしい設定だ。

コンピューターでクラッチ操作を行い、さらにパワーと燃費経済性を両立させるため、適切なギアを選ぶ7段Sトロニック・トランスミッションは、アウディA6の魅力に貢献している。日本であまりやるひとはいないが、変速機に設けられたマニュアルモードを使ってギアを選ぶと、マニュアルトランスミッションのように、燃費のいい回転域といい、トルクがたっぷり出る上の回転域といい、自分の求めるドライビングに最適のゾーンでエンジンを回せる。

新型A6でもうひとつ、強く印象に残ったのは、乗り心地のよさだ。従来型より以上にしなやかで、洗練性が大きく向上していると感じられる。路面の大きなうねりも、小さな突起も、ともに上手に吸収してくれるうえ、ハンドルを切ったときの車体の動きは正確。両立がむずかしい領域を、しっかりしたエンジニアリングでみごと問題解決している。こういう点が世界中でアウディが評価されるゆえんだろう。

インテリアは豪華 居心地も超がつく第一級

(上)ウッドパネルの使いかたなど、新しい世代のイディオムが摘要されたA6のダッシュボード。大型の液晶モニターが備わる。日本仕様は右ハンドルが用意される。(下)2910mmという長いホイールベースの恩恵もあり後席空間はたっぷり。室内の静粛性も高くなっているので居心地がいい場所。
(上)ウッドパネルの使いかたなど、新しい世代のイディオムが摘要されたA6のダッシュボード。大型の液晶モニターが備わる。日本仕様は右ハンドルが用意される。(下)2910mmという長いホイールベースの恩恵もあり後席空間はたっぷり。室内の静粛性も高くなっているので居心地がいい場所。

アウディはつねにインテリアがよく出来ている。そのよさは一度でもアウディ車に乗ったことがあるひとには、よく知られているとおり。操作類はあるべきところに使い勝手のよいデザインで配置されている一方で、ウッドパネルの使いなど審美的な面でも、よくデザインされている。

かつ新型A6は余裕あるサイズの恩恵で、室内スペースは広く、後席の乗員も、ゆったりした気分で乗っていられる。クッションがたっぷり入ったシートはほとんどの体型のカバーするため、このクルマではこの席はいいが、この席の乗員はきゅうくつさをガマンしなくてはいけない、などということがない。

車内の装備の面でも、大型液晶パネルによる、カーナビゲーションや車内エンターテイメントが充実していて、長い距離の移動も楽しみになる。このあたりは長い距離の移動が多い欧州生まれのクルマの面目躍如たるものがある。新型A6は多様化するライフスタイルに広く適応する、新しい世代のアッパーミドルセダンだ。クルマに安全を求めるひとも、経済性を求めるひとも、娯楽性を求めるひとも、またステイタスシンボルとしての存在感を求めるひとも、一度は試す価値があるのではないだろうか。

AUDI A6 2.8 FSI QUATTRO
ボディ|全長4930×全幅1875×全高1465mm エンジン|2.8邃錀 V型6気筒DOHC
最高出力|150kW[204ps]/5250~6500rpm 最大トルク|280Nm/3000~5000rpm
駆動方式|フルタイム4WD トランスミッション|7段Sトロニック 価格 610万円
AUDI A6 2.8 FSI QUATTRO
ボディ|全長4930×全幅1875×全高1465mm 
エンジン|3.0邃錀 V型6気筒DOHC+スーパーチャージャー
最高出力|220kW[300ps]/5250~6500rpm 最大トルク|440Nm/2900~4500rpm
駆動方式|フルタイム4WD トランスミッション|7段Sトロニック 価格 835万円

●アウディコミュニケーションセンター TEL0120-598106

※『Nile’s NILE』に掲載した記事をWEB用に編集し再掲載しています

ラグジュアリーとは何か?

ラグジュアリーとは何か?

それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。