レクサスNXは、生活のエネルギー充電のために、またとない一台だ。多くの点で魅力にあふれている。スピンドルグリルと呼ばれる新世代レクサスを象徴するフロントグリルを備えたスタイリングが、魅力の第一点。ボディーは豊かな面で構成されていて、それにエッジが各所でアクセントを与えている。
個性的だけれど、奇をてらっているわけでない。誰が見ても魅力的に見える。レクサスNXが多くの人に好まれているのは、たたずまいのよさが大きな理由になっているはずだ。
しかも、小柄な女性でも遠くまで視界が確保できる操縦しやすさというSUVの長所を持ち、余裕あるサイズの室内空間ゆえ、4人の大人が快適に乗っていられる。操縦性もよく、乗るたびに心が浮き立つような気分を味わえる。一言で言うと、バランスよくできたクルマなのだ。
ラインアップは、2.5リッター4気筒エンジンに電気モーターによるハイブリッドのNX300hと、2リッター4気筒ターボエンジンのNX200tの2本立て。スムーズな発進加速と、燃費効率にすぐれるハイブリッド仕様と、それに対してターボのパワフルな走りを持つガソリンエンジン仕様。それぞれによさがある。
質感の高い室内空間に入り、運転席に腰を落ち着けると、適度に囲まれている、いわゆるコックピット感覚がうれしい。スイッチ類の配置も走行中の注意をそらさず操作できるところにあり、ドライバーズカー、つまり運転を楽しみたい人のためのクルマとして高得点をあげられるデキである。
レクサスNXが発表された時、都市に住む感度の高い遊び心ある活動的な消費者を念頭に置いて開発されたと聞いたけれど、確かに躍動的でエッジの効いたスタイリングは、新しいものを積極的に受け入れる層にもおおいに歓迎されるものだ。一方で、こうしたイメージで自分は関係ないと思っては損をする。全方位的によく出来たクルマだからだ。むしろある程度年齢がいったユーザーが乗っているのは、かっこよく見える。
別に多少年齢がいった層をおだてるわけではないが、最近の湘南などでは、中高年サーファーを多く見かける。仕事も忙しいだろうし、家族との生活もあるだろうが、趣味を追求する態度をずっと守るのは、かなりうらやましいものだ。レクサスNXは、そんな人とも、どこかでつながっているような気がする。
都会ももちろん似合うけれど、海とも相性がいいクルマ。そして、生活にうるおいをもたらしてくれるエネルギーにあふれている。
LEXUS NX200t F SPORT
ボディー:全長4630×全幅1845×全高1645mm
エンジン:2.0リットル 直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボ
最高出力:175kW( 238ps)/ 4800~5600rpm
最大トルク:350Nm( 35.7kgf・m)/ 1650~4000 rpm
駆動方式:AWD トランスミッション:6速AT
価格:5,180,000円(オプションは含まず)
NX200t(2WD) 4,280,000円~
●レクサスインフォメーションデスク
フリーコール 0800-500-5577(9:00 ~18:00、無休)
※『Nile’s NILE』2015年9月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています