ポルシェは1951年に356というモデルがル・マン24時間レースに出走してクラス優勝して以来、モータースポーツで多くの名誉を勝ち取ってきた。昨今では世界耐久選手権での活躍ぶりがよく知られる。ポルシェがつくるモデルは、こうしたサーキットで培った技術をもとにしたスポーツカーである。
そして、より高性能で高効率なスポーツカーの開発を追求した結果、誕生したのがポルシェ独自のプラグインハイブリッドカーだ。それらは今も、進化し続けている。
こうしたモデルの一つに、カイエンSE-ハイブリッドがある。カイエンという余裕あるサイズのSUVに、3リッターV型6気筒エンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。走りを楽しむのに十分過ぎる245㎾(333PS)のパワーを発生する一方、ハイブリッド燃料消費率は11.9㎞/ℓ、充電電力使用時の走行距離は29.9㎞である。そこまでのポテンシャルを秘めているこのプレミアムSUVでは、走りの高みを手にすることができるわけだ。
さらに、カイエンの大きな特徴は、運転席からの見通しのよさにある。卓越したブレーキ性能と合わせて、さすがサーキット由来の安全性能だと感心せずにはいられない。
瀬戸内しまなみ海道は、クルマ乗りにとって、自然の大切さを感じさせてくれるところだ。こうした美しい景観は多くの人の努力で維持されている。走るだけで瀬戸内は、その努力を重ね、投資をして、この景観を保っていることを強く感じさせる。
正式には西瀬戸自動車道という。広島・尾道と四国は愛媛の今治とを結ぶ道である。60㎞におよび、途中、向島(むかいしま)、因島(いんのしま)、生口島(いくちじま)、大三島(おおみしま)、伯方島(はくかたじま)、大島といった瀬戸内海の島々を縫うように走る。この道路をカイエンで走れば、高めの着座位置から見る瀬戸内の眺めは格別になる。静かな海面が空と太陽を反射し、そこに緑なす島が数多く存在する。見通しのよいカイエンだからこそ、感じられる自然美もあるだろう。
ドライブのよさは体験の密度にある。クルマが素晴らしいことが第一で、次にどこを走るか、何を見るか、といった具合に続く。カイエンSE-ハイブリッドは余裕あるサイズのボディーにより、重厚で快適な乗り心地を持ち、静粛性に富み、かつ高品質な作りのインテリアも居心地がよい。こうした素晴らしい空間に身を置けば、ドライバーはもちろん、同乗者にも密度の濃い思い出になる。そして、特別なドライブ体験は、クルマによって大きく左右されるのだ。E-ハイブリッド専用のフロレセントグリーンのアクセントカラーを、ブレーキキャリパーやロゴマークに使った意匠も、オーナーのプライドをくすぐる。
高性能で美しいデザイン、インテリアも乗り心地も素晴らしいクルマに乗りたい。すべてを求める人には、走りもよいけれど、ハイブリッドの美点も兼ね備えたカイエンSE-ハイブリッドは、よい選択になる。
Cayenne S E-Hybrid Platinum Edition
ボディー:全長4855×全幅1955×全高1710㎜
エンジン:3.0ℓ V型6気筒スーパーチャージャー
最高出力:エンジン/245kW(333PS)、電気モーター/70kW(95PS)、システムトータル/306kW(416PS)
最大トルク:エンジン/440Nm、電気モーター/310Nm、システムトータル/590Nm
駆動方式:4輪駆動
トランスミッション:8速ティプトロニックS
価格:12,570,000円
●ポルシェ カスタマーケアセンター TEL0120-846-911
※『Nile’s NILE』2017年7月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています