ジェントルマンの街ロンドンを歩くと、この街がなぜそう呼ばれるのかが分かる。老舗メゾン系ブランドが立ち並ぶ新旧ボンドストリート、背広の語源にもなったサビルロー、高級エリアとして名をはせるメイフェアと魅力ある場所が続くからだ。英国を代表するジェントルマンズオフローダー、レンジローバーのショールームもまたそんな場所にある。紳士淑女の社交場として名高いホテル、ザ•メイフェアから1分とかからない。レンジローバーもまたこのエリアを象徴する一つといえる。
そんな街で育まれてきたレンジローバーは、ジェントルマンたちのこだわりでできている。そもそも狩猟のための貴族の足として使われてきたのもさることながら、英国王室御用達として進化してきたのは見逃せない。昨今では、ウィリアム王子がキャサリン妃の出産後に病院に迎えに行ったシーンが世界に発信された。
よってこのクルマにはカスタマーのさまざまなオーダーが反映される。いわゆるビスポークである。「BeSpoke」 を語源とするこの言葉は、そもそもファッション用語として知られるようになった。カスタマーと仕立て人が話し合いながらスーツを作るといった意味合いである。最近ではエクスクルーシブな高級車はもちろん、クルーザーやモダンファニチャーのオーダーにも使われる。そうしてカスタマーこだわりの逸品が作られるのである。あまり知られていないかもしれないが、同じことがゴルフクラブ業界でも行われている。ゴルファー憧れのスコッティキャメロンのパターがそうだ。
スコッティ キャメロンが有名になったのは世界的なプロゴルファーのメジャー大会での成果である。まずは、ベルンハルト・ランガーが1993年のマスターズで優勝したことだろう。その後タイガー・ウッズが1996年にPGAツアーで優勝すると、翌年にはマスターズでその威力を発揮させた。プロを頂点とするゴルフの世界で、こうした影響が大きいのは至極当然のこと。アスリートゴルファーからアベレージゴルファーまでスコッティ キャメロンに憧れるのはムリもない。その根底にはハンドメードでしか成し得ない技が潜んでいた。
浜松にあるスコッティ キャメロン ミュージアム&ギャラリーを訪ねると、それが実感できる。フィッティングでは、プロゴルファーのフィッティングと同じ手法でパッティングストロークを分析してくれる。スタジオにある最先端の機器が、どういったストロークをし、どんなメリットや、デメリットがあるのかを解析する。そんな工程を踏んだフィッティングは、およそ1時間。ツアープロの映像との比較もあり、自分のクセを見極めることができるのがいい。
RANGE ROVER SVAUTOBIOGRAPHY
ボディー:全長5205×全幅1985×全高1865㎜
エンジン:5.0ℓ V型8気筒スーパーチャージャー
最高出力:405kW(550ps)/ 6500rpm
最大トルク:680Nm(69.4kgf-m)/ 3500rpm
駆動方式:AWD
トランスミッション:8速AT
価格:28,580,000円
●ランドローバー・コール TEL0120-18-5568
※『Nile’s NILE』2016年4月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています