世界中にクルーズ船を配船するMSCクルーズは、ヨーロッパを拠点にめざましい成長を遂げているクルーズブランドだ。世界最大級クラスの20万5千トン、LNG(液化天然ガス)エンジンを使用した「MSCワールドエウローパ」が2022年12月に就航。斬新な設計はもちろん、最先端の廃水処理システムや環境技術を備え、未来を見据えたデザインに注目が集まっている。
まず目を引くのは、近未来的ともいえるシルエットだ。初登場のデザインであるY字型の船尾には屋外プロムナードがあり、オープンエアな空間が広がっている。一方、プロムナードの屋内部分にはLEDのスカイスクリーンが施され、映し出される景色を眺めながら散策を楽しめる。11デッキにわたるドライスライドはオブジェのように美しく滑り台として利用でき、下層階への移動をスムーズかつ楽しいものにする。
VR機能を備えたスライダー付きプールや、カジノ、スポーツジム、シアターなどのエンターテインメント施設はもちろん、13のダイニングと21のバー&ラウンジを完備。洋上初のハイドロポニク(水耕)ガーデンを備えたシェフズ・ガーデン・キッチン、船上地ビール醸造所など、コンセプトそのものが斬新だ。
ワンランク上のサービスを堪能できるヨットクラブには、専用エリアにプールやレストラン、バーを完備し、24時間のバトラーサービスなど、ファーストクラスのようなプライベート空間を提供。それでいて、ヨットクラブのゲストはスパでのフリーパスを含め、専用エリア以外の船内にある施設を自由に利用できる。一度のクルーズでラグジュアリーにもカジュアルにも楽しむことができる。
初就航となるドバイクルーズでは、アブダビやサウジアラビアなど魅力的な寄港地をめぐる。市街観光やショッピング、砂漠ツアーはもちろん、シルバニヤス島にはMSCクルーズのプライベートビーチが。そして、このコースの目玉は2019年に観光ビザが解禁になった新しい観光地、サウジアラビアだ。大都市ダンマームの近代的な建物をはじめ、寄港地観光では世界遺産にも登録されている世界最大の自然のオアシスなど、これまでにない体験が用意されている。
7泊8日のドバイクルーズは、2023年3月18日まで運航。ドバイまでは直行便もあり、東京からは11時間のフライトで到着する。ドバイの後はジェノバ発着のヨーロッパクルーズも運航予定。ラグジュアリーな船のクルーズは、用意されているコース(寄港地)も魅力的だ。
特筆すべきは、MSCクルーズがコロナ禍でいち早く運航を再開し、地域や期間、衛生と安全に関するプロトコルを更新し続けていること。このプロトコルは標準となり、さまざまなクルーズ船社に採用されている。そして、今夏には保有する全船が就航を再開。こうした経験と実績により安心かつ安全なクルーズが提供されるのだ。MSCワールドエウローパは、新時代の幕開けにふさわしい存在といえる。
●MSCクルーズ特約店 ICM
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