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東北緑色革命
風景の力、土地の力舞根湾――矢越山
一ノ関から東へ約50㎞、気仙沼を目指した。訪ねた先は、舞根湾という静かな入り江で牡蠣の養殖を営む畠山重篤さんだ。家業の傍ら、1989年から「森は海の恋人」を合言葉に植樹活動に取り組んでいる。漁師経験から導き出した「森と川と海は一つ」という思いは、震災を経てなお揺らぐことなく次代に注がれる。 -
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東北緑色革命
情報都市「平泉」奥州藤原氏が築いた現世の浄土・平泉。世界遺産に登録されたここは東北のど真ん中。山が金を産する豊かな地にあって、平安の昔に都を凌ぐ情報都市を築き上げた。森の恵みである。古来、東北の人たちにとって、森はあって当たり前。その概念も存在も意識することなく、豊かさを享受してきたのかもしれない。しかし、自然破壊が進む近年、森に対する見方が一変した。「森こそが海に注ぐ川の清水をつくる源」と気づいた気仙沼の漁師たちは、広葉樹の森づくりに取り組む。東北に点在する原生的な森林生態系を有するブナの森を繋げて「緑の回廊」をつくる動きもある。まさに“東北緑色革命”が起ころうとしているのだ。平泉、気仙沼、女神山のブナの森……東北、さらには日本の再生に繋がるに違いない「森の真価」を求めて、旅に出た。
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京都は旨い!
“千年都市・京都”には古来、「旨い!」が蓄積されてきた。御所という存在、全国から集まる食材に加えて、京都固有の「旨い」を作る水がある、土がある、知恵がある、そして料理人がいる。京都府副知事・山下晃正、京都𠮷兆・徳岡邦夫、元麻布かんだ・神田裕行の三氏に、大いに語っていただこう、「だから京都は旨い!」のだと。
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時今浪花賑
食都のにぎわいネオンが輝く大阪の夜――。町のあちこちから“食い倒れ”パワーを感じるから、いつ訪れてもわくわくするのだ。大阪が食に対して前向きなのは、いつの時代からだろう。秀吉が大坂城をたてたころから? 西鶴が活躍した江戸時代から? 思うに、いつの時代も食材があふれ、うまいものが大好きな人々が暮らす、にぎわいの町なのである。今回は、「さすが食の都」と言わずにはいられない、そんな場所へ出掛けた。
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時今浪花賑
天神さん詣で -
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八戸の英知
青森県東部の中心都市である八戸市は、日本を代表する八戸漁港を有し、県内最大規模の工業港、国際貿易港である八戸港を誇る。「こうした八戸市の社会基盤を整え、この地域の文化形成に大きな役割を果たしたのは八戸藩」だと指摘する、八戸歴史研究会会長の三浦忠司氏。江戸初期に誕生した八戸藩は、あまり歴史の表舞台では存在感がない。だが、江戸時代中期には「江戸近くござ候」と言われるまでの華やかな城下町であった。八戸藩の中でどんな変遷があったのか、そして藩政時代から変わらぬ“八戸らしさ”をたずねた。
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蟹と鳥取の物語
松葉がにに沸く岩美町鳥取県の冬は、“蟹取県”と改名した通り、まさに蟹に沸く。ズワイガニ漁が解禁になると、港に水揚げされるのは、蟹のみ。オスの松葉がにとメスの親がにが驚くほどとれる。そんな蟹に沸く鳥取を訪ねると、鳥取城跡の石垣の風景に浮かぶ、瀟洒な洋館「仁風閣」や、鳥取生まれの民藝運動家である吉田璋也に出会った。鳥取の知られざる魅力を紹介する。
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加賀藩の街・金沢
加賀百万石。加賀藩の豊かさを象徴するこの呼称はそのまま、財力を専ら文化に注ぎこみ、加賀特有の伝統工芸を育んできた歴史を象徴するものだ。歴代藩主であった前田家を文化の保護者たらんと駆り立てたものは何なのか。加賀藩の遺産を受け継ぎ、いっそうの磨きをかけて輝く金沢の街を歩いた。
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町と自然の共生
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軽井沢というドラマ
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軽井沢の避暑地としての歩み
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軽井沢物語 Ordinary or Extraordinary?
江戸から明治への移行期、宿場町軽井沢は激動の渦に呑み込まれた。体制の変換により、宿場町というシステムが機能しなくなったからだ。しかし、その後ある西洋人の手によって、軽井沢は西欧風の避暑地としてよみがえる。日本で最も高いブランド力を持つ避暑地の情景の深奥に入り込み、150年にわたるドラマを紐解いてみる。