職人芸・礼賛

墨田区は江戸の昔から「ものづくりのまち」として発展してきた。同区のふるさと納税限定品として登場した靴の名品・スコッチグレインの「フィオレット」をご紹介。

Photo Takehiro Hiramatsu(digni) Text Junko Chiba

墨田区は江戸の昔から「ものづくりのまち」として発展してきた。同区のふるさと納税限定品として登場した靴の名品・スコッチグレインの「フィオレット」をご紹介。

  • FI2221 FI2221
    FI2221のデザインもオーソドックスなストレートチップ。「ふるさと納税限定品FI2221ブラック」寄附金額294,000円。
  • Fl2222 Fl2222
    Fl2222は靴ひもの波状のハトメが個性的なギリータイプ。「ふるさと納税限定品 FI2222 ブラック」寄附金額294,000円。いずれもウェブサイトの「SCOTCHGRAIN スコッチグレインの採寸ガイド」を参照のこと。サイズが合わなかった場合は、履かれていないことなどを条件に交換の相談にも対応してくれる。
  • FI2221
  • Fl2222

この2モデルは、靴底がまたすごい! フレンチトラッドの代表的な靴ブランド、J.M.ウエストン社が所有するタンナー(革なめし業者)、バスタンの主になるベンズなのだ。

「バスタンは1870年代から『伝統的な植物鞣(なめ)し法』を行うフランスでも唯一のタンナーです。牛原皮を樫の樹皮から抽出したタンニンでおよそ3カ月、じっくり鞣します。その鞣された革を樫のチップとサンドイッチ状に重ね、工場の外に掘られた直径・深さ3mほどの穴に埋め、1年かけて熟成します。乾かして仕上げることも含めて、全工程に要する期間は1年半。3カ月もあれば完成する今の手法と違って、化学が発達する前の、自然から人間が得た知恵で革を鞣しているのです。摩耗に強い“一生もの”の靴底ですね。
ちなみに寄付金額22万円の方への『Fl2223』モデルのソールもオイル加工をした特別なもの。イタリア製で、柔らかく耐久性があります」

FI2223
FI2223はストレートチップのシンプルなデザインが魅力。「ふるさと納税限定品FI2223 ブラック」寄附金額220,000円。

スコッチグレインのこだわりは、社長が自ら買い付ける極上の革にとどまらない。コンマ数ミリの調整を続けてつくり上げる木型や、美しいステッチを生み出す「グッドイヤーウェルテド」という製法など、創業以来の職人技を固く守り続けている。

ふるさと納税で職人の集う墨田区を応援すると同時に、スコッチグレインの限定品が手に入るとは、なかなかいい投資ではないだろうか。

●スコッチグレイン銀座本店
TEL 03-3543-4192 

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ラグジュアリーとは何か?

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それを問い直すことが、今、時代と向き合うことと同義語になってきました。今、地球規模での価値観の変容が進んでいます。
サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE PORT」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。