チェコと日本の絆を証する時計 PRIM

チェコで唯一のウオッチマニュファクチュール、プリム。1946年創業の国営時計工場を前身とし、49年から腕時計専門工場として真摯なものづくりを進め、2000年以降技術革新にも取り組み、評価を高めてきた。そのプリムから、ありし日の原爆ドームを設計した、チェコ人建築家をたたえるモデルが届けられた。

Photo Ryuta Sato(digni)  Text Yasushi Matsuami

チェコで唯一のウオッチマニュファクチュール、プリム。1946年創業の国営時計工場を前身とし、49年から腕時計専門工場として真摯なものづくりを進め、2000年以降技術革新にも取り組み、評価を高めてきた。そのプリムから、ありし日の原爆ドームを設計した、チェコ人建築家をたたえるモデルが届けられた。

昨年は戦後70年と同時に、後に原爆ドームとして知られることになる広島県物産陳列館の落成100周年でもあった。プリム初の海外輸出先として日本が選ばれ、日本とチェコの架け橋ともなった建築家、ヤン・レツルをたたえ、平和を象徴するモデルの構想が具体化したという。売り上げの一部は、平和国際交流のために寄付される。「プリムレガシーコレクション1 ヤン・レツル」手巻き、ケース径38.4㎜、SSケース×クロコダイルストラップ、世界限定100本、450,000円。
昨年は戦後70年と同時に、後に原爆ドームとして知られることになる広島県物産陳列館の落成100周年でもあった。プリム初の海外輸出先として日本が選ばれ、日本とチェコの架け橋ともなった建築家、ヤン・レツルをたたえ、平和を象徴するモデルの構想が具体化したという。売り上げの一部は、平和国際交流のために寄付される。
「プリムレガシーコレクション1 ヤン・レツル」手巻き、ケース径38.4㎜、SSケース×クロコダイルストラップ、世界限定100本、450,000円。

戦後70年以上が経過した今も広島の地に往時の姿をとどめ、平和の大切さを訴え続けている原爆ドーム。戦災以前、この建造物は1915(大正4)年に広島県物産陳列館としてオープンし、以降数度の名称変更を経ながら、広島県産品の販路拡大や県内外の参考品の陳列など、県経済振興の拠点となってきた。日本で初めて、バウムクーヘンの製造販売が行われた場所としても、歴史にその名を刻んでいる。

この広島県物産陳列館を設計したのは、チェコ人建築家、ヤン・レツルなる人物である。現在のチェコ共和国、当時のオーストリア・ハンガリー帝国のボヘミア地方に生を受け、プラハで建築を学び、日本に渡って数々の名作建築を手掛けた。

その業績をたたえるとともに、平和を希求する思いも込めて、ヤン・レツルの母国チェコにおける唯一のウオッチマニュファクチュール、プリムが発表したモデルが「プリムレガシーコレクション1 ヤン・レツル」である。ボンベ状のダイヤルにブレゲタイプの時分針とアラビックインデックスを備えたクラシックな外装に、自社製手巻きムーブメントを搭載。ケースバックには、チェコ特産のボヘミアンクリスタルをセットし、広島県物産陳列館の姿をエングレーブしている。

日本とチェコとの友好の証しとして、また戦禍なき平和な時を刻む時計として、その意義をかみしめるのに、これほど適した時計は他にないだろう。

●ブレインズ TEL03-3510-7711

※『Nile’s NILE』2016年12月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています

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